コンビニにおいて人生を考察す

2020.03.08.Sun

にこやかにいらっしゃいませ、といい、丁寧にお辞儀をする。それだけではなくて、商品を出したり、掃除をしたり、たくさんの仕事を全て果たさねばならない。更にはハプニングにも対処せねばならないし、経験のないお客様のご要望にもお応えする必要がある。様々な人がいる。失敗を寛容に受け止めてくれる方、不機嫌そうな方、表情の読めない方、声が小さい方、世間話をしてくれる方、耳の聞こえない方、常連さん、それこそわたくしの親しい方など。その全ての方に丁寧に応対し、業務をこなしていく。わたくしの憧れる人物像を描いて、私自身をそれに当てはめる。

 

様々な経験をすると、相手の立場が容易に理解できるようになる。今日は雨が降っていた。お客様の中には、出入口のマットで靴の底を拭いてから入ってきてくださる方がいる。雨の日は泥で掃除がたいへんなのだ。その事を経験上知っている方、あるいはそうでなくとも周囲や働く者に気を配れる方はそのようにして入店して下さる。実にありがたい。わたくしも見習い、他のお店での振る舞い方に気を配り、あるいは店員さんの立ち振る舞いを見て学び、活かしていくようにしたいと思うのだ。

 

新人として働く上で分からないことがまだまだたくさんある。あるいは自分で考えてやっていることが間違っている、と教えられることがある。それを知ってがっかりもするが、それはしょうがない事だ、と割り切るしかない。わたくしが間違えたことは今度、自分が教える立場になった時に新人に教えたり、自分の笑い話にできればいいと思う。失敗を悔やむばかりではいけないのだ。今の気持ちを覚えておく。ときに謙虚に、ときに貪欲に。いつか新人を教える立場になった時に、新人である今この時の気持ちを思い出して指導に当たりたい。いまは、しんどくて、心に重みがずん、とかかる毎日かもしれない。だが、未来のための貯蓄を集める時期だと考えるのはどうだろうか。そう考えれば、この時を乗り越えられるのではないか。

神は乗り越えられる試練しか与えないのだ。𖠚ᐝ